【糖のいろは】とっても大事!糖に関するQ&A

三大栄養素、と聞かれると思い出すのが「糖・脂質・タンパク質」ですね。人間の体は基本的にこの3つの要素の働きで動いています。5大栄養素になるとここにミネラルとビタミンが加わります。
代表的な「糖・脂質・タンパク質」はどれも体のエネルギー源になったり体の材料になったり体の調整をする役目を果たしています。その中でもとても大事な働きをする糖のいろはについてクローズアップしてみましょう。
Q:単糖って?っていうか糖質とどう違うの??
糖質ときくと「太りそうな甘いもの、もしくは小麦系フード」のイメージの方が多いかもしれませんが、糖の種類には色々な種類があります。「糖質」の中に単糖類や二糖類、多糖類などの糖類が含まれているイメージです。
単糖は簡単にいうと糖の最小単位です。糖分子が結合せずに単独で存在しています。糖類には大きく分けて「単糖類(はちみつ・果物など)」「少糖類(牛乳・黒糖など)」「多糖類(いも・米など)」の3種類があります。少糖類や多糖類は体内で単糖の形になるまで分解されます。そして最小単位の糖である単糖(ブドウ糖や果糖など)は、体ですぐにエネルギーに変換できるんです。
要するに単糖(はちみつや果物など)は糖の中でも一番エネルギー効率の良い糖だということ。糖の構造がシンプルなので摂取後、体に負担をかけることなくすぐに胃腸に届き、エネルギー源として脳や細胞の代謝に使われる糖なのです。
私たちの体の細胞を動かしているのは、糖のエネルギー代謝の主役であるミトコンドリアです。単糖はそのミトコンドリアのエサだとイメージすると分かりやすいかもしれません。
Q:糖を食べなくなったら体はどうなるの?
糖を取らない「糖質制限」や、「糖質オフ」の言葉をよく聞くことと思いますが、糖を完全に絶ってしまったらどうなるんでしょうか?
まず食べ物からの糖の摂取が足りないと、肝臓や中性脂肪などに貯蔵されている糖の材料から糖を引っ張ってきて利用します。それでも糖が足りない場合は、体は筋肉などの体内の組織を削って糖を作り出します。
- 血糖値が下がる
- ストレスホルモンが出て筋肉を糖に分解しようとする
- コルチゾールが分泌される
- 筋肉を溶かす(リポリシス)
そして、体内の肝臓や中性脂肪、筋肉から糖を作るときに出る代謝産物が蓄積することで万病の元に繋がる病気の場を作るということが最近の研究で分かってきています。
つまり、日頃の食べ物からの糖の摂取が少なくなれば、体を削ってでも糖を確保するように体の仕組みができているということです。「糖の枯渇」は体にとっては死と同等の危機状況となる訳です。
生きていくには糖は必要です。
人間の脳や赤血球などは人間の3つのエネルギー源(糖・脂質・アミノ酸)のうち、糖しか使えません。
[chat face=”woman1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]脳の働きを守るためにも糖はとっても大事なんです^^[/chat]
Q:糖って太るんだよね?
体にとってとても大切な糖ですが、今は「健康のために避けるべきもの」として認識されがちです。そんな糖ですが糖の中でもいろんな種類があることを知っていますか?
糖にも種類が色々あります。摂りすぎて太るかどうかはどんな「糖」を摂るかで変わってきます。一言で言ってしまうと、人工的な糖や精製された糖は自然の糖と比べて断然太りやすいといえます。一般的に「糖質」と呼ばれているパン・ピザ・麺類・人工甘味料や精製砂糖でできたお菓子やジュースなどがそうです。
「糖」と、「砂糖(精製糖)」は一緒ではない。と覚えておいても良いです。
特に太りやすい糖として、人工甘味料(シロップ)やぶどう糖果糖液糖などが添加された食品が挙げられます。このような人工的な糖は、摂りすぎることで太る可能性は非常に高いと思います。ご注意ください。
Q:糖って筋トレに良いの?
運動前後の糖の補給は大事です。運動時には、通常よりも多くのエネルギーが必要になるのはなんとなくイメージできると思います。
そして筋肉は動いていない時は脂肪を燃焼し、筋トレなどの活動時には主に糖(グルコース)をエネルギー源にしています。筋トレ時には、筋肉細胞にいかにたくさんのエネルギー源が送れるかがトレーニングのパフォーマンスを左右すると言われています。
もし運動時に体内に貯蓄されている糖が不足していると、私達の脂肪や筋肉を分解して糖を捻出します。なのでもし筋トレをしているのになかなか筋肉がつかないという方がいたら、糖が足りていないために筋肉を分解して筋トレのエネルギー源にしているという悪循環に陥っているという可能性があります。