油ものを食べたら太る。そんな概念は世界各国の共通認識かもしれません。ですが、現代のあらゆる病気や疾患も油脂の影響が大きいと聞いたら、あなたはどう感じるでしょうか。
まずは、私達人間が摂取する「油」には種類があるということ。そして食べても大丈夫な油と食べるのはおすすめしない油があるというお話をしたいと思います。
Q:油に種類があるってどういうこと?
これは、分子がどう結合しているか、いくつくっついているかによって分類されているのですが、まずは大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸という2種類に分けることができます。そして、不飽和脂肪酸はさらに多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸に分けられます。
Q:食べても大丈夫な油と食べるのはおすすめしない油ってどういうこと?
飽和脂肪酸と、不飽和脂肪酸は体内に与える影響がまるで変わってきます。結論からいうと、
- 飽和脂肪酸=OK
- 一価不飽和脂肪酸=多量摂取NG
- 多価不飽和脂肪酸=NG
と覚えていただけると良いかと思います。
ちなみに、オメガ3、オメガ6、オメガ9といった言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これらはすべて「不飽和脂肪酸」に分類されます。DHAやEPAのサプリなんて聞いたことがあるかもしれませんが、それらも不飽和脂肪酸に含まれます。
そう、「食べるのはおすすめしない油」です。これらは一般的に積極的に摂るべきと推奨されている油なので戸惑う方も多いかもしれません。ですが、大事なのでもう一度いいます!
オメガ3(DHAやEPA)、オメガ6、オメガ9といった油は「食べるのはおすすめしない油」です。
Q:なんで食べるのがおすすめじゃないの?
食べるのをおすすめしない油、として「不飽和脂肪酸」という言葉を出しましたが、その不飽和脂肪酸はなんでおすすめじゃないのか。
それは「常温でも酸化しやすい油だから」です。
人間の体の温度で酸化して、体内で過酸化脂質という体にとっての「毒(アルデヒド)」を生み出してしまうんです。この「毒」が体内に増えれば増えるほど体に負担がかかり、病気の場を作りやすい状態に変わってしまいます。
簡単にいうと「不飽和脂肪酸は万病の元」ということです。
また、病気の元になるだけではなく
- 老化の促進(シミ・しわ・ほうれい線・白髪)
- 体臭悪化(口臭・加齢臭・ワキガ)
- 現代病になる(糖尿病・ガン・アルツハイマー・メタボ・自閉症など)
- 短気になる
- 精神的不安定になる
- 炎症が加速する(持病の悪化)
といった状態も引き起こす原因にもなります。恐ろしいですね。
Q:おすすめしない油ってどんなもの?
では、おすすめしない油である「不飽和脂肪酸」に分類される油ですが、ジャンルごとに具体的な油を挙げていきます。
不飽和脂肪酸
- オメガ3系(多価不飽和脂肪酸/αリノレン酸)…魚油(DHA・EPA)、亜麻仁油
- オメガ6系(多価不飽和脂肪酸/リノール酸)…キャノーラ油、なたね油、コーン油、ひまわり油、ごま油、米油、大豆油
- オメガ9系(一価不飽和脂肪酸/オレイン酸)…オリーブオイル、アボカドオイル
これらは万病の元になる毒(アルデヒド)を体内で生み出してしまうので摂取はおすすめしません。
オメガ3のところに「魚油」と書きましたが、その魚油の中には脂ののった大トロやイワシやサバの缶詰なども含まれると考えて頂いて結構です。
Q:食べても大丈夫な油、飽和脂肪酸って?
そして食べても大丈夫な油というのは「飽和脂肪酸」でしたね。飽和脂肪酸は冷蔵庫に入れると固まる油で体内に入っても酸化しにくい油です。飽和脂肪酸に分類される油は以下のものです。
飽和脂肪酸
- 短鎖脂肪酸…バター
- 中鎖脂肪酸…ココナッツオイル
- 長鎖脂肪酸…牛脂・羊脂
Q:日々の食事でどんなことに気をつけたら良いの?
さて、日々の献立に困りますね。スーパー内を見回してみると意外と不飽和脂肪酸の含まれている食品はとても多いです。具体的に気をつけるポイントをお話します。
揚げ物や炒めものに注意!
炒めものは日々のお料理に割と高頻度で採用される定番メニューですね。ですがその炒めものは何の油を使っていますか?ほとんどの人はサラダ油などの植物油脂系の油を使っていると思います。
炒めものをしたい時は極力ココナッツオイルかバターを使うようにするか、炒めものをする頻度を少しずつ下げていくことをおすすめします。
そして誰もが嬉ぶ揚げもの。揚げ物はきっと子どもたちも大好きでお弁当にも華を添えますね。ですが揚げものは炒めもの以上に体の負担が大きい食べ物です。完全に避けることは難しいとは思いますが、一度食べる頻度を見直してみても良いかもしれません。
お惣菜コーナーに注意!
お惣菜の裏の表示をみてみると、意外と「植物油脂」の表示が多いことに気づくかもしれません。なるべく植物油脂を使っていないお惣菜を選びましょう。
お菓子や菓子パンのコーナーにも注意!
お菓子のパッケージの裏面に高確率で記載されている「植物油脂」。お菓子も要注意です。またショートニングも厄介な添加物なので植物油脂やショートニングが入ったお菓子や菓子パンはなるべく避けた方が良いでしょう。
グリル料理や蒸し料理、煮込み料理が理想的
炒めものや揚げものがおすすめじゃないということは、選択肢はグリル(焼き)料理や蒸し料理、煮込み料理になってきますね。これらは油を使わなくてもできる昔ながらの日本の料理です。
少しこれらの料理のバリエーションを増やすことを意識してみると、意外とたくさんのレシピが見つかると思います。
まとめ:みんなが知らない油脂の秘密〜体内で酸化する油は万病の元だった
- 油には体内で酸化する油(不飽和脂肪酸)と酸化しない油(飽和脂肪酸)の2種類がある
- 体内で酸化する「不飽和脂肪酸」はあらゆる病気や老化を引き起こす
- 日々の食事で揚げものや炒めものを控えよう
“油が万病の元になる”、という考え方はあまり世間では知られていません。なので驚かれる方も多いかもしれません。
日頃から良かれと思ってせっせとDHAやEPAのサプリや、亜麻仁油、えごま油を摂ってきた方もいるかもしれません。最近流行りのサバ缶やオイルサーディン(イワシ)も要注意です。
この機会に一度、普段の食事を見直してみてはいかがでしょうか。